2024年12月、式根島にハイキングに行ってきました。宿泊は式根島ではなく、新島の羽伏浦キャンプ場を拠点にして、新島⇔式根島を1日3往復する連絡船「にしき」で式根島に渡る方法をとりました。2日間、計2往復利用したので、その時の感想ともに「にしき」について書いてみます。
新島港での乗り場は東海汽船の乗り場とは別
まず新島側での乗り場から。新島港(前浜港)の東海汽船の大型船やジェット船が発着する埠頭ではなく、そこから歩いて3分ほどのところにある「B堤」というところが「にしき」の乗り場になります。新島から式根島に向かう始発便は8:00で、私が7:30ころに待合所を訪れた時はすでにスタッフの方がいて、切符を売ってくれました。
にしきは1日3往復の運航。式根島から新島へ向かう便は7:40, 11:00, 16:00出発の3本。新島から式根島に向かう便は8:00, 11:20, 16:20の3本になります。運賃は大人が片道430円、往復で840円。往復で買ったほうが20円お得ですね。式根島では港のすぐそばにある観光協会でにしきの切符を買えるのですが、往復する予定であれば最初からここで買っておいたほうが良いと思います。
私は今回ハイキングコース間の移動のために折りたたみの自転車を持参していたので、210円x2も支払いました。にしきの船内は決して広くないのですが、輪行袋に入れた小さい折りたたみ自転車なら持ち込めます。公式サイトに詳しい説明はないのですが、「輪行袋入りの折りたたみ自転車」ならOKとのことでした(混雑時を除く)。
筆者が購入した乗船券と手荷物券です。新島は風がものすごく強く、船に乗り込む時に係員さんにこの券を渡そうとしたところ乗船券が飛ばされてしまって少しご迷惑をおかけしてしまいました。なお支払いは現金のみです。
連絡船にしきの中はこんな感じ
これは新島港でにしきが埠頭にタラップをかけているところです。新島では、船の後ろから乗り降りします。しかし式根島では船のまんなかの扉から乗り降りする仕組みになっていました(理由はよくわかりません。新島のほうが波が揺れるからかな?)。
船内の様子です。まずこの10人弱が座れる船室に入ります。
短い階段を下ると和室があり、船酔いしやすい方はここに横になれますとの説明書きがありました。10畳くらいの広さだったかなと思います。新島〜式根島間は約13分しかかからないのですが、にしきは空き時間にチャーター船としても使われることがあるので、主にそうした時のためのものかなと思います。
和室とは反対側のほうにある階段を降りていくと、メインの客室があります。見た感じ、ここで40人くらいのキャパかなと思いました。無音のテレビが付けてあり、朝の情報番組が流れていました。オフシーズンだったせいか観光客は私以外に1〜2人で、あとは地元で工事の仕事をされている方が多かった印象です。
地内島(じないじま・新島の隣にある無人島)を横目に眺めながら出発です。筆者が利用した時は2日間とも、小さめの船だからなのか、ビックリするほど揺れました。大揺れです。伊豆諸島にはしょっちゅう来ているので少々のことでは船酔いしない体質になったつもりだったのですが、このにしきでは出発してほんの2〜3分で気持ち悪くなってきました。
これはまずい、と、すかさず常時携行している「アネロン・ニスキャップ」を飲んだところ、これが効果抜群で、酔いはじめてからも効いてくれました。新島への行き帰りの東海汽船(さるびあ丸)では酔い止めは全く使わないのですが、にしきでは必須でした! あと乗船中は地内島など、なるべく遠くの風景を見ていたほうが良いと思いました。乗船時間が短いからといって油断しないほうが良いです。
式根島の野伏港の様子
10分強で式根島の野伏港に到着です。右奥に泊まっているのがにしきで、見えている道路は式根本道(式根島循環線)の一部です。埠頭と道路が一体化しているようで、面白いですね。
連絡船にしきは、東海汽船のジェット船もそうなのですが、波の威力を少し打ち消せそうな構造の、奥まった湾のようなところに入ってきます(さるびあ丸のような大型船はこの中には入ってきません)。ちなみに奥に見えているのが新島で、さらにその右には虹が見えています!
連絡船にしきのあるところから新島方面を見ると、道の左手に東海汽船の待合所があります(階段で登ったところの2階)。待合所の左側の坂を登っていくと、すぐに有名な「泊海水浴場」に至ります。直進すると大型船乗り場です。
にしきから少しだけ南方面に歩くと、式根島観光協会があります。ここでもにしきの切符を買えます。中には親切なスタッフさんがいて、質問には何でも答えてくださいます。式根島観光大使「みやびちゃん」関連グッズをはじめ、式根島のおみやげ品、アイスクリームなども売っています。外には近くに飲料の自販機、トイレもあります。
式根島で神引展望台や唐人津城、御釜湾ハイキングコースなどをたっぷり楽しんだ後、16時の便で新島に戻りました(行動時間はたっぷり7時間ほど取れました)。にしきは新島港でお客さんを下ろしたあと式根島に引き返し、翌朝まで野伏港に停泊します。
ところでなんで「にしき」という名前なのだろう。新島、式根島、にいじま、しきね… に・しき。あ、そういうことか!! と、利用してみてはじめて気付きました。なんとなく「錦」っていい名前だな、と思っていたのですが、たぶん(間違いなく)語呂合わせですね。ネーミングセンスいいな、と思いました。
この連絡船にしきは2023年は故障していたようで、そのあいだはより小さい代船が使われていました。今では元気に1日3便。式根島で遊ぶ時は式根島に泊まるのがもちろん良いのかもしれませんが、新島との距離がかなり近いので、新島を拠点にして「にしき」で式根島に遊びにいく、という行動計画もありです。私自身は2日間式根島を歩きましたが、一般的には1日で十分回れる・楽しめる島だと思います。
ただ、筆者訪問時の数日前は海況が悪く、にしきもまる一日運休になったり、午後の便が繰り上げ出航になったりしていたことが連絡船にしきのXアカウントでわかりました。式根島に渡った後に新島に帰れなくなったらどうするんだろう。とりあえず観光協会に駆け込めば、臨時で泊まれる宿をどこか探してもらえるかもしれません。ご利用の際はにしきのXのチェックと、酔い止め薬をお忘れなく。
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