東京都のキャンプ場キャンプ場紹介・利用体験記

八丈島の底土野営場に泊まってみた感想:テントが張りやすい地面で海辺の遊歩道もすぐそばで快適

八丈島の底土野営場(底土キャンプ場)を利用してみたので、サイトの様子や使ってみた感想を書いてみます。2023年4月末、八丈富士を登った日にはじめて使わせていただきました。

底土野営場

底土野営場の場所と利用方法

まず底土野営場の場所から。八丈島には底土港(そこどこう)と八重根港(やえねこう)という2つの港があり、東海汽船による大型客船はほとんどの場合、底土港に着きます(天候によって八重根港の場合あり)。底土野営場はその底土港のすぐそばです。徒歩5分くらいの近さで、入口前には八丈一周道路が通っています。

■ 底土野営場付近の地理院地図(拡大・縮小できます)。底土港は神湊港(かみなとこう)の別名もあります

利用にあたっては、事前に八丈島観光協会のサイトの「お問い合わせフォーム」またはメール、電話で申し込む必要があります。筆者はお問い合わせフォームから週末に申し込みしたところ、翌月曜には受付完了のメールが届いていました。

利用料金は無料です。焚き火は不可(焚き火台を使うのもダメ)。しかし大きいかまどが8つあり、トイレ・ゴミ捨て場・シャワー(温水対応)・炊事場等、設備的には大変充実しています(事前に予約すればバーベキューセットのレンタルも可能)。

底土野営場に泊まってみた

次に底土野営場の見取り図です(ちょっとピンぼけした写真ですみません)。入口から見て、赤丸で囲った左・中央奥・右の3ヵ所にテントを張れるスペースがあります。筆者は右のエリアを利用しました。

底土野営場

これが右側のエリアと筆者のテント。着いてすぐに思ったのが、地面が平らで整地の必要がほぼない、ということです。目立つ石ころを数個取り除くだけで、すぐに設営に取り掛かることができました。草は、4月末で足首ほどの高さ。伊豆大島トウシキキャンプ場と比較すると、平らな場所がずっと多かったですね。場所の探しやすさ・整地の簡単さはこちらが上です。

底土野営場

テントサイトは3つとも風から守られているのも良いと思いました。伊豆大島のトウシキキャンプ場は風が相当強い時があります。ただ、逆に開放感はトウシキキャンプ場のほうが上です。波の音も底土野営場の中では聞こえにくくなっていると思いました(静かなほうが好きな人には良い)。

下の写真は、入口中央にある炊事場です。広々しており、清潔感がありました。底土野営場は、公式にはテント70張・最大収容人数150人まで対応とされています。しかしテント70張というのはマックスキャパの場合かなという印象はあります。炊事場は大島のトウシキキャンプ場よりも広かった。

底土野営場

炊事場(写真下の左)の先(写真の右側)には小さい階段があり、その先にも小さいテント場があります。この写真に見えているテントとタープの方は、風景を楽しめる良い場所に設営されていると思います(たぶん一等地)。炊事場の向こう側(北側)にも大きいテント場があるのですが、チェアで寛いでいる方がいたので写真を撮るのはやめておきました。

底土野営場

中央の炊事場を挟んで、おおまかに左右対称の作りになっていると言えるでしょう。ベンチ付きの大きいテーブルは3〜4つほど。

炊事場前の低い階段を数段降りると、左に大きい休憩舎があります(共用スペースのため専有禁止)。休憩舎の右のこのテント場はこじんまりしたスペースですが、海に近くて気持ち良さそうです。また、この先にある徒歩道から海岸に降りていけます(下るとすぐ。なお私が利用した右エリアからも海岸に至る小径がありました)。

底土野営場

小径から海岸に向かってみましょう。足元は悪いので、夜はヘッデンが必須です。植生はツゲやトベラが主だったように思います。そういえば、伊豆大島のトウシキキャンプ場のような松は見かけなかったですね。

底土野営場

立派な遊歩道があり、底土港まで続いています。港まで完全に繋がっているので、底土港からならこの道で歩いてきたほうが断然気持ち良いと思います(舗装路の八丈一周道路からも来られます)。

底土野営場前の海岸遊歩道

ゴールデンウィークや夏休みは大変な混雑になることでしょう。底土港のすぐ隣には、小さいながらも遊泳スペースもあります(砂は黒い)。

底土野営場の海岸遊歩道

下は、底土野営場で迎えた朝の写真です。テント泊的に特筆すべき点としては、八丈島自体の湿度が高いので、朝はフライがびっしょりでした。シングルウォールのテントだときついと思います。しかしここは日当たりが良いので、軽く拭っただけで露はあっというまに乾きました。寝袋をテントにのせて日干ししたところ、太陽光線が強いので10分と経たずに完全乾燥。

底土野営場

私がテントを張った場所は、朝はとにかく日光が刺すような強烈さで、なるほどだからこのエリアには人がいないのか、と思ったりしました。スマホアプリなどで太陽の方向を確認しておいて、朝は日陰になるところに設営したほうが良いかもしれません(どこも大差ない気はしますけれども)。

地面には鋭利な石ころも突き出た枝もほぼなかったので、デリケートな超軽量テントでも問題ないと思います。伊豆大島のトウシキキャンプ場よりも規模的には若干小さめ、使いやすさは上、設備の良さは同等以上という印象です。ただ、近くにいつも営業しているスーパーはないので、自炊する場合は三根地区の八丈ストア・雨森商店など、やや遠くまで買い出しに行く必要があります。

八丈島には他にも「八丈プラザ公園キャンプ場」という大きいキャンプ場があります。空港の南側・大賀郷(おおかごう)地区にあります。八丈富士の登山口まで歩いていく場合は底土野営場のほうが近いと思いますが、防衛道路経由で三原山に歩いて行きたい場合は八丈プラザ公園キャンプ場のほうが便利かもしれません(予約のできる公式サイトはこちらです)。

私は八丈富士に登ってからこの底土野営場にテントを張り、その後は三根地区の魚八亭という海鮮居酒屋さんで食事しました。とても美味しかったので、おすすめです。

著者
ヤムパパー

秩父・奥武蔵・奥多摩・伊豆諸島がホームグラウンドの低山ハイカー。動植物の写真を撮りながら歩くのが好き。日帰りメイン時々テント泊。著述家・翻訳家

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