ものすごい金目鯛の煮付け定食を食べたので、記事を書かずにはいられません。場所は神津島(東京都・伊豆諸島)西側の「神津島港(前浜港)」にある「よっちゃーれセンター」の2F。神津島に行ったら絶対に食べておくべきランチです。
これが「よっちゃーれセンター」だ!
まず「よっちゃーれセンター」の外観から。二階建てで、1Fが水産品中心のお土産屋さん・2Fが食堂になっています。東海汽船の待合所兼、神津島観光協会が入っている「まっちゃーれセンター」の斜向かいにあります。
ご参考までに地理院地図。十字マークのところです。神津島においては、西風の強い冬期は神津島港ではなく東の多幸湾が出帆港に使われることが多いのですが、ここは是が非でも訪れてほしいところ。神津島唯一の集落がこの前浜沿いにあるので、自然と足を運ばれることにはなると思いますが…。
筆者は2024年1月、はじめてこの「よっちゃーれセンター」で昼食をとりました。島に来てから3日目のことです。初日に寄ったところ海況が悪く、お魚系の定食がどれもなかったので諦めました。翌日は、臨時休業でした(基本的に火曜日が定休日のようです)。3日目、ちょうどお昼の12時頃に入りました(営業時間は11〜14時)。
「お魚カレー定食」や「生姜焼き定食」も美味しそうなのですが、数量限定の「金目煮付定食」か「刺身定食」、または「漬丼定食」を食べようと決めていました。この日、金目煮付定食はわずか限定4食。前日、神津島郷土資料館にて金目鯛が現在の神津で最も漁獲量が多く、名物であると見聞きしていたので、これは金目にしないわけにはいかないと思いました。
券売機で食券を買い、お店のお母さんにお渡しします。水はセルフサービスです。
店内は約40席とのことで、神津港の海側を(ちょっとだけ)眺められます。私が入店したあとに、地元の方々が続々と入ってきてすぐ一杯になりました。私がちょうど12時頃に注文した金目定食はおそらく1食目、残りはすぐに売り切れていました。
メニューや店内の写真を、ご迷惑にならないように配慮しながら撮っていたところ、厨房のお母さんが出てこられて「ここにメニューの写真がありますよ」と親切に見せてくださいました。
夏には「小さな高級魚」として有名な「タカベ」の煮付けもあるのだそうです。これまた美味しそう。
テレビがあり、低音量で流れているNHKニュースを眺めながら、できあがりを待ちました。
これが「金目煮付定食」だ!
そしてやってきた「金目煮付定食(きんめ定食)」の全貌がこちら。な、なんじゃこりゃー!
全く予想していなかった豪華さに圧倒されました。こんな… こんなすごい定食が1000円で、本当にいいの…
内地なら2000円の価値はある、というか、いくらお金を積んでも同じ経験は得られません。神津でとれた金目鯛を、神津で食べる。味付も甘すぎず辛すぎず、素材の味が活きる絶妙なもの。
明日葉のかき揚げまで付いていました(ただし付け合せは季節によって内容が違うようです)。
これは島海苔のにゅうめん、かと思います。これまた「とりあえず汁物を添えておきました」というレベルではない美味しさでした。どれも主役を張れるほどです。
これはいわしの南蛮漬けでしょうか。玉ねぎのスライスがのせられ、程よい酸味。何一つ手抜きがありません。
きんめは隅々までほぐし、刻みしょうがとあわせて美味しくいただきました。こんなに豪華ならごはんを大盛り(プラス100円)にしておけばよかったかな、とも思いました(常連さんたちはごはん大盛りの方が多かった。しかし普通盛りでもごはんは十分な量です)。
いや、本当に美味しかったです。島や港の食堂に順番を付けるようなことは、無粋なので私はやりたくないのですが、この「よっちゃーれセンター」は伊豆諸島の港食堂の中では一二を争う超名店ではないかと思いました。これで1000円はすごい、というのは確かにそうなのですが、値段の問題ではないのです。愛情あふれる丁寧な料理で、調理・味付けも素晴らしい。
神津島は天上山歩き以外の目的でも、これからも何度も再訪することになると思いますが、この「よっちゃーれセンター」での昼食が行動計画に組み込まれないことは、ないでしょう。あぁ、また食べたいな。お店のお母さんたち、本当にご馳走様でした。
「よっちゃーれセンター」の1Fでは、パック入りの金目の切り身の煮付けも販売されていました。今回は時間や保存の関係でお土産に買って帰る余裕がなかったのですが、次は買っていきたいと思います。
あと、向かいの「まっちゃーれセンター」内の観光協会では淹れたてのホットコーヒーを飲むことができ(300円)、それがまた美味でおすすめです。