神津島(東京・伊豆諸島)は、東日本では光害(ひかりがい)がトップレベルで少ないことで有名です。そのため星空が美しいと聞いていたので、今回の天上山ハイキング旅行(2024年1月)では少し真面目に星空写真を撮ってみようと思ったのでした。
どこから見上げても美しい
とは言っても、撮影地は多幸湾キャンプ場です。神津島には「よたね広場・三浦湾展望台・ありま展望台・ヘリポート跡・赤崎遊歩道」などの星空観察に適したスポットが他にあるのですが(昼には全部行ってみました)、昼の山歩きを優先させたかったので、何時間も撮影に取り組む体力的な余裕はありませんでした。
最大風速も20mを超える日が続き、極寒のなか、夜中にそれらのスポットにキャンプ場から行き帰りするのは難しかったのです。雲が消えるタイミングを待つ必要もあり、無理をすると風邪をひきそうでした。
しかし泊めさせていただいた多幸湾キャンプ場からも、木々に遮られはするものの、良い場所を探せば十二分に美しい星空を眺めることができました。
■ 写真はすべてクリックで拡大します(横幅1280pxの写真が出ます)
星座については全く詳しくないのですが、そんな私でも冬の大三角形・オリオン座・プレアデス星団(すばる・M45)を確認できました(下は、上の写真に線を引いてみたものです)。降ってくるような星、という表現がありますが、まさにそんな感じでした(見上げた瞬間に「うおっ、すげっ」と口に出してしまった)。プレアデス星団の密集具合は圧巻でした。
神津島は「国際ダークスカイ協会」なる団体によって「星空保護区」に認定されているとのことで、恐らくそれもあってか多幸湾キャンプ場自体も夜間照明が最小限だったため(ヘッデンなしで歩くのが危ないほど暗い)、限られた時間で星景を楽しみ、何枚か写真を撮ることができました。
観光協会で星座早見盤を手に入れよう
さて、神津島で星空観賞を楽しみたい方は、現地で「星座早見盤(神津島まるごとプラネタリウム)」を入手されることをおすすめします。観察している時の時刻と日付を合わせると、その時に見えるはずの星座がわかるようになっています(神津島の緯度にあわせて作られています)。
この星座早見盤は神津島港(前浜港)の「まっちゃーれセンター」内の観光協会で買えます(値段は忘れました。1000円以下だったように思います)。
ちなみに「まっちゃーれセンター」では300円でおいしいコーヒーも飲めました(カートリッジ式のコーヒーマシンでスタッフさんが作ってくれるのですが、めっちゃ美味い)。お隣の「よっちゃーれセンター」でお昼を食べたあとにでも是非寄ってみてください。
撮影機材・設定など
ご参考までに、写真好きの方向けに撮影データを添えておきます(最初の4枚のみ。星空以外の写真は機体にLumix GF5を使用)。
- LEICA DG SUMMILUX 9mm / F1.7 ASPH.
- OLYMPUS E-M5 mark III
- MF, Live view boost = ON2, Noise Filter = OFF, Noise Reduction = Auto
- ISO1600 F1.7 10sec
- Manfrotto Pixi ミニ三脚
- JPEG撮影、ソフトウェアで明度・コントラスト等微調整
最近の山行ではいくつかの理由から古いLumix GF5をメインで使っているのですが、さすがに高感度性能が悪いのでE-M5 mark IIIをボディだけ、星空を撮るためだけに一緒に持っていきました(相変わらず寒さで電源系のトラブルが出ました。GF5のほうが寒さに強いなんて…)。Manfrotto Pixiはポケットサイズながら、必要十分な働きをしてくれたように思います。
E-M5 mark IIIの設定は、ライブビューブーストをOn2(ゲインを上げてマニュアルフォーカスでピント合わせ)。三脚を使うので手ぶれ補正はOFF。高感度ノイズ低減はOFF(OFFでもJPEG撮影時には補正が入るので過剰にならないよう)。長秒時ノイズ低減はオートです(ややこしいのですが、この「長秒時ノイズ低減」はホットピクセル対策のためのものだそうです)。
レンズはF1.7開放で、明るい星に若干コマ収差が出ていましたが、自分で楽しむ分には気にならない感じでした。少し絞るとどうなるか、次回試してみたいところです。
冬場はとにかく西風がものすごい日があるので、行かれる方は防寒対策をお忘れなく!
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