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伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)ってどんなところ? 超広角レンズで伝わるように撮ってみた

埼玉県の人気の山、伊豆ヶ岳。この記事では伊豆ヶ岳の名物になっているクサリ場(男坂)の様子を、超広角レンズで撮った写真とともに詳しくご紹介したいと思います(LEICA DG SUMMILUX 9mm/F1.7 ASPH. H-X09というレンズで撮影しました)。

これが伊豆ヶ岳のクサリ場だ!

五輪山と呼ばれる小ピークを下ると、すぐ眼前に「男坂」が現れます。右の巻道は「女坂」。危険な思いをしたくない方・岩場が苦手な方は右へ行きます。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

この男坂では数年前、滑落による死亡事故が発生しています。2022年の春頃までは男坂の前に通行自粛を求める看板がありましたが、最近は見なくなりました。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

坂道の険しさというものは、誰か人の姿でも写っていないと写真ではなかなか伝わらないのですが、とりあえず男坂を登りはじめてすぐ左を見るとこのくらいの傾斜です。ここで45度くらいでしょうか。朝9時頃で、日当たりはあまり良くない時間帯でした。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

いよいよミニ岩壁が近付いてきました。登りはじめは、3本のクサリが垂れています。もう10回は登っていますが、個人的には左側がいちばん安全で登りやすく感じられます。次に易しいのが右端。センターがいちばんスキルが要ると思います。ただし、クサリを両手でゴボウのように掴んで力任せにグイグイ登っていくのであれば、どこも大差ないとは思います。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

私個人の楽しみ方ですが、クサリには基本的に頼らず、三点支持(移動時は両手・両足4点のうち3点が必ず接地・ホールドしている状態)で登っていきます。万一ミスした時に咄嗟にクサリを掴めるように意識はしつつ、あとはなるべくボルダリングの要領で登っていきます。グリップの良い手袋があると安心です。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

時間をかけて観察すると三点支持でクリアできるルートを必ず発見できるのですが、センターではどうにもならないように思える箇所もあります。そんな時は、無理をせずに左か右にルートを変えると良いでしょう。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

事故が起こるとしたら、安全に行けるかどうか確信が持てないままイチかバチかで飛ぶように移動してしまった時か、先行者が落とした礫(れき)が頭にぶつかって気を取られてしまうような時だと思います。あと冬は岩が凍っていることがあり、滑ります。凍っていたら登るのは諦めるのが無難です。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

ちなみに途中まで登って「無理かも…」と思ったら、いちばん左側にエスケープすると比較的安全に頂上まで抜けられるルートがあります。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

男坂は全長約50m、斜度は平均で40度くらいと言われています。これは坂の入口を見下ろしたところ。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

途中でクサリの数が2本になります。ここはどちら側を登っても難しさは大差ない感じです。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

途中、どうしてもクサリに頼らないとうまく登れないところはあります。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

もう一度下を見下ろします。しかし超広角レンズを使っても、人物が写っていないと傾斜がどのくらいあるのかは、あまり伝わらないでしょうか。チャートの岩肌の雰囲気だけでも伝わると良いのですが…

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

頂上付近ではクサリが4本くらいに増えている箇所があります。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

ようやく男坂の頂上が見えてきました。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

頂上の手前で下を見下ろした写真をもう1枚。この日は買ったばかりの新レンズの実力を試す目的もあって伊豆ヶ岳を選んだのですが、時間帯をミスりました(明るさの各種調整がなかなかうまく行きません)。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

男坂の頂上から。頂上手前で右側に回りこむと、この鉄杭があり、さらにその隣にやや大きめの岩があります。そこに記念として登ったら完登という感じです。ここからの景色は良いのですが、猫の額のようなスペースで長居するような雰囲気ではないので、大休止はこの後の伊豆ヶ岳頂上ですると良いでしょう。

伊豆ヶ岳のクサリ場(男坂)

クサリ場の先にもお楽しみ区間あり

男坂のクサリ場を登り終えた後も、少しだけ岩場が続きます。すぐ目の前にこんな巨大な岩が姿を現します。これは左右に巻道はなく、真ん中を登っていかないと向こう側に行けません。

伊豆ヶ岳 山頂付近

ここは難しくも危なくもないのですが、ザックがひっかからないように気を付けます。

伊豆ヶ岳 山頂付近

チャートの岩(生物の死骸が堆積して岩石になったもの)のクローズアップ。

伊豆ヶ岳 山頂付近

こんなミニ岩場が十数メートルほど続きます。ここはここで、楽しいところです。ただし無理して飛び降りると膝を痛めそうな高さの箇所もあるので、安全なルートを探しながら最後まで丁寧にクリアしたほうが良いです。

伊豆ヶ岳 山頂付近

ついに伊豆ヶ岳山頂です。

伊豆ヶ岳 山頂付近

登ってきた男坂の方向を振り返って1枚。この日は2022年12月下旬で、この後は子ノ権現を経て吾野駅に至る定番コース(「伊豆ヶ岳を超えるみち」)を歩きました。これ以外にも、山伏峠を経て武川岳、そこから横瀬二子山、もしくは妻坂峠経由で大持山・武甲山方面に行くのも良いですね。勿論、男坂・クサリ場に何度も挑戦するのも楽しみ方のひとつだと思います。

伊豆ヶ岳 山頂付近

今回撮影に使用したレンズはLEICA DG SUMMILUX 9mm/F1.7 ASPH. H-X09、機体はOLYMPUS E-M5 III。レンズは前日に買ったばかりのもので、まだ慣れていないのですが、換算18mmという焦点距離と明るさ、軽さのバランスが非常に良く、これからハイキングや登山で活用する機会が増えそうです。今回はかなり厳しいライティングでの撮影だったので、あまり良い写真ではなかったらすみません。

著者
ヤムパパー

秩父・奥武蔵・奥多摩・伊豆諸島がホームグラウンドの低山ハイカー。動植物の写真を撮りながら歩くのが好き。日帰りメイン時々テント泊。著述家・翻訳家

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