山と食

ハイキング・登山中に私が最近主に食べているもの【糖質制限ダイエッターの行動食】

ハイキングや登山での行動中に何を食べるか。これはまったく人それぞれ・百人百様であり、正解などあろうはずがありません。私が最近食べているものなど、大多数の人から見ればむしろ「不正解の極み」かもしれません。しかし「こんなヘンなものを食べている人もいるのか」という一例として、書いてみたいと思います。

ケトジェニック・ダイエッターの登山食

一年中というわけではないのですが、私はいわゆる「ケトジェニック・ダイエット」を実践しています。ごく簡単に言うと「糖質を主要なエネルギー源とせず、体脂肪をエネルギー源とする」食事法で、糖質はなるべく控えています。低炭水化物ダイエット、とも言えます。さらに、朝食も昼食も食べず、食事は夕食のみということもあります(1日1食、夕方にお腹いっぱい食べる)。

inバープロテインとサラミ

■ そんなわけで登山後は地元のおいしいお店を探しては、おなかいっぱい食べるのが楽しみでもあります↓

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しかしさすがに朝の8時から夕方4時まで歩いていて、まったく何も食べないわけにはいきません。山を登っている時は、3時間くらいするとお腹が減ってきます。そんな時は「inバープロテイン・ベイクドビター味」か、近所のファミリーマートで手に入る個包装のサラミのどちらかを食べます。「inバープロテイン」のほうが消化しやすいので最初に食べることが多いです。

inバープロテインとサラミ

午後に早い段階でサラミを1本。このタイプのサラミ(ファミマでは「かぶりつきカルパス」として販売されている)は、セブンイレブンでも似たようなものが売られているのですが、ファミマのものは1本あたりの糖質が5.7gと少なめで良い。味もセブンイレブンのものより好み。「プレーン」と「辛口」があり、私は辛い食べ物が大好きなのですが、喉が渇くので山行時はプレーン。

万一に備えてinバープロテインを2本、サラミを2本持っていきます。合計で1010kcal。しかしほとんどの場合、食べるのは1本づつです。これと水だけで8時間、朝食も昼食もなしで歩き続けられます(たまにナッツも食べる)。「嘘でしょう?」と驚かれることもあるのですが、身体が「ケトーシス」と呼ばれる脂肪燃焼モードに入っていると、これは特に不思議なことではありません。

歩行で2000kcalは余裕で消費しているのに500kcal程度しか摂取しないので、どんどん痩せていきます。しかし、痩せすぎて燃料となる体脂肪が身体からなくなってしまうと「普通の食べ物」も食べなくてはならない時期がやってきます。

糖質制限をしていない時のたべもの

糖質制限ダイエットをしていない時は、出発前に家や電車の中、あるいは登山開始直前におにぎりを食べることもあります。歩きながらチョコレートやナッツを食べ、昼食時は大休止してカップラーメンを食べたりもします。食事は単に栄養・燃料補給ということ以外にも、ゆっくり風景を眺める時間を作る、何もしない時間を作る、という意味でも大事なアクティビティだと思います。

カップヌードルPRO

普通の食事をしている時の携行食としては、モンベルが出している「リゾッタ」も気に入っています。カレー味、五目ごはん風、タイのガパオライス風など様々なフレイバーのものがありますが、私がいちばん気に入っているのは「カレー」。これがうまい。お湯でも水でも作れるのも良いところ(お湯で戻したほうが当然より美味しい)。テント泊時の夕食としても活用しています。

リゾッタ

テント泊をする時は「棒ラーメン」もよく食べます。あれがまたうまいんだ… 大好き♥

しかし糖質が豊富なこうした「普通のたべもの」を採っている時と、プロテインバーやサラミのような糖質制限食を採っている時と、どちらがより疲れずに歩けるか。どちらがより身体能力を発揮できるか。私の場合は、後者です。体脂肪をゆっくりと燃やしながら歩いたほうが、持久力も集中力もはるかに高く保てると感じています。血糖値変動がゆるやかになるから、だと思います。

北極圏のイヌイット(エスキモー)たちは、西洋文明と接触するまでは肉(特に脂身)が主食であり、小麦粉も野菜も果物もほとんど食べなかったのに、健康的で痩身だったというのは有名な話です(アトキンスダイエット – 完全肉食生活 – Wikipedia)。小麦粉を食べるようになってから、歯並びが悪くなり、生活習慣病を発症するようになり、肥満体質になる人も出てきた。

糖質の多い食べ物は、満足感はやはり素晴らしいのですが(そりゃぁラーメンなんか最高にうまい。パスタもカレーもそばもうどんもうまい)、基本的には「毒」ではないかと思うことが多くなりました(うまいものには大体毒がある)。

私は「シャリバテ」と呼ばれる、シャリ(ごはん)不足によるバテ、ハンガーノックとも呼ばれる症状に、登山や高強度ハイキング中に陥ったことはありません。しかし朝におにぎり1個などを食べてしまうと、はやいタイミングでお腹が空いてしまい、飢えが止まらずに夕方までに3個4個と食べてしまうことがあります。

おにぎりは直射日光で熱くなったザックの中では痛むのではないかという懸念もあって、夏場や天気の良い日は使いにくいこともあります。しかし、たまに食べるとハイキング中のおにぎりはやっぱりうまい。

ごはんや麺といった糖質メインのたべものは、私にとってはたまの贅沢。先日は秩父で朝にしゃくしなそばというものを食べてみたのですが、糖質たっぷりのそばは、やはりうまかった。

しかし、糖質制限食のほうが体調はやはり良いかなぁと感じています。ものすごく少数派だとは思いますけれども。

■ inバープロテイン・ベイクドビターはAmazonのセールでよく安くなるので、定期的に箱買いしています

著者
ヤムパパー

秩父・奥武蔵・奥多摩・伊豆諸島がホームグラウンドの低山ハイカー。動植物の写真を撮りながら歩くのが好き。日帰りメイン時々テント泊。著述家・翻訳家

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