山と食

登山後に寄りたい飯能駅前の飲食店4選:実際に何度か行ってみたお店の特徴と感想をお伝えします

埼玉県の西武秩父線・飯能駅は、奥武蔵エリアのハイカー・登山者にとって重要な駅のひとつ。天覧山や多峯主山に直接歩いていくこともできれば、棒ノ折山・蕨山・有間山・武川岳方面の登山に便利なバスも出ています。私はハイキング後、地元経済に少しでも貢献できればという気持ちもあり、帰着駅に良さそうな飲食店があればなるべく現地で早めの夕食を楽しむことにしています。

この記事では私が実際に何度か訪れたことのある飯能駅すぐ近くの飲食店から4店をご紹介したいと思います。好みに合いそうなお店がありましたら、足を運んでみてはいかがでしょうか。

中国料理 王記

「中国料理 王記(おうき)」は飯能駅近くでは有名な中華料理店です。駅北口前の大通りを歩き、最初の角を右折すると大きいスーパーの対面にあります。打田鍈一氏の「埼玉県の山(山と渓谷社刊)」でもたびたび紹介されており、店内には「ヤマノススメ」のポスターが貼ってあります。

中国料理 王記

四川料理が特に充実していたように記憶しています。メニューは多く、想像しうる中華料理はほぼ全て作れるお店という感じがしました。値段もリーズナブルです。店内は暗めですが広々としていて、午後もノンストップで営業しているはずなので早めに飯能駅に戻った時でも入れるという安心感があります。

味については完全に主観になりますが、個人的には若干甘めの味付けかな、と思います。それが好きという方もいると思います。

一点だけ事前に了解しておいたほうが良い点としては、接客が中国式であるということです。店員さんは中国の方であり、日本式の懇切丁寧な接客を期待すると戸惑うかもしれません。

私は中国に滞在していたこともありますし、北京語も少し話せます。そのためある程度は中国文化を理解しているとは思うのですが、中国的にはごく普通の接客だと思います。人によっては「無愛想なお店」という印象を受けるかもしれませんが、良い意味でほっといてくれるので、のんびりするには良いお店ですよ。

焼肉 名門

「焼肉 名門」は飯能駅北口前の通りを北上するとすぐ左手側に見えるお店です。このお店は、メニューは完全に日式の焼肉ですが、お店の方は北京語を話していらっしゃったので中国系の方かと思います。上で紹介した「王記」同様、午後は休み時間なく営業しているようなので登山をはやく終えた時でも入れるので助かります。

焼肉 名門

料金的には、東京都内の焼肉店に比べると少しだけ安いものの、ものすごくコスパが良い感じでもありません。肉は解凍が充分でない状態で供されることもありますが、一品料理も含めて家庭的な雰囲気のある仕上げ・味付けという印象です。接客をされている女性店員の方が親切で、席も個室空間なのでとてもくつろげます。

トントロを注文したらトンソクが届いた、といった事件もありましたが、すぐ交換してくれました(せっかく用意してくれたのでそのまま食べようと思ったのですが)。注文時は明確に伝えたほうが良いかもしれません(たまたまの出来事だったかもしれません。女性店員の方は日本語堪能)。

ぎょうざの満洲

「ぎょうざの満洲」も北口すぐ。上の「焼肉 名門」の隣にあります。この店は、非常に良いところと、ちょっとだけ残念なところ、両方あります。それでもおすすめしたいお店。なぜなら料理がおいしいから。私は飯能のこの「ぎょうざの満洲」に入るまで、同チェーンを利用したのは10年以上前が最後で、こんなにおいしいお店だったかと驚きました。

ぎょうざの満洲

コスパも良いし、メニューは超豊富とまでは行かないものの、炒めもの・麺類・ごはんもの・冷菜と揃っています。前菜にする冷菜にはハーフサイズもあり、少しづついろいろなものをつまみたい時は助かります。棒々鶏やザーサイのハーフとかあったりするので、ちょい飲みにも良し。さらに、ここのレモンサワーはちゃんと生のレモン半切れがついてくるのが何より嬉しい。

ぎょうざの満洲 ピリ辛麻婆豆腐と棒々鶏のハーフ

期間限定のピリ辛麻婆豆腐もおいしかったし(通常版はやや甘めの味付け)、青椒肉絲もおいしかったし、水餃子も最高でした(肉野菜炒めだけは「日高屋」のほうが私は好み)。週末は登山客で混んでいると聞きますが、私がよく訪れる平日午後は人も少なく、やはりノンストップ営業なので助かります。

ぎょうざの満洲 青椒肉絲

一点だけ注意しておいたほうが良いのは、店員さんが「追加注文」を歓迎していないように見える、ということです。注文したいものは最初に全部注文して、長居せずに帰って下さい、という意思が感じられる対応をされたことが何度かあります。

お店が混んでいたらもちろん私もサッと食べてすぐ帰るのですが、空いていたのでゆっくり食べていたところ(それでも1時間以内。温かいものは出来たてが食べたいし…)、追加注文をしようとしたら明確に無視されたことがあるのです。1度や2度ではないので、明らかに歓迎されていなかったように思います。

その原因は何だろう、と考えて観察していたところ、想像ですが、たぶん注文票を追加したり、やりなおすのが店員さんにとっては面倒な作業であるように見えました。たくさん注文したほうがお店の利益にもなって良いのではないか、と考えていたのですが、店員さんにとっては仕事が増えて面倒なだけなのかもしれません。味が良いのでここだけ残念なところです。

また、ホールのお姉さんたちが長居して酔っ払っているお客さんにちょっかいをかけられている(注文をするわけでもないのに呼んで、ちょっとナンパしようとしていた)のを見ました。たぶんそういうこともあって、サクッと食べて帰ってほしいのかもしれません。店員さんは仕事が増えても給料が増えるわけではないでしょうから、仕方ないですね。

焼肉ホルモン たけ田

最後にご紹介したいのは「焼肉ホルモン たけ田」。このお店は、たぶん今年2023年になってからできたばかりのお店だと思います。夕方は16時からの営業です(登山者としては15時スタートだともっと嬉しい)。はじめて入った時「ここ大丈夫なのか…」と思ったのですが、味はすごく良い!

焼肉ホルモン たけ田

なぜ「大丈夫なのか」と思ったかというと、ホールのお姉さんがまず早口で注文方法をマニュアル通りに棒読みで復唱しているのですが、LINE登録で割引云々、早すぎて何を言っているかわからない。そして通されたカウンターの目の前には「1人最低2品以上注文」や「トイレで吐いたら罰金」といったことが書かれています(写真下、右側の注意書き)。

焼肉ホルモン たけ田

ものすごく安くて肉もおいしいし、どう考えても2品は頼むことになるのですが、飲み放題だけ利用してあまり注文しないお客さんグループもいるのでしょうから、そういう注意書きがあっても仕方ないと思います。これは個人的には問題なし。しかし食事前に「嘔吐物」という単語を見せられるのは、私としてはちょっとありえないかな、という感想を持ちました。

焼肉ホルモン たけ田 ホルモンとトントロ

しかし、食べているとものすごくおいしい。ホルモンや豚トロ、カルビなどを食べましたが値段以上の味。うまい。コスパ高い。そして最初はトゲトゲしく思えた店員さんも、悪意があってそうなっていたのではないらしく、次第に親切になってきました。お店がはじまったばかりで、緊張されていたのかもしれません。気持ち良く食べられました。

焼肉ホルモン たけ田 ホルモン

やってくる地元のお客さんにマナー違反をする方が多いので上で紹介したような張り紙があるのかもしれませんが、嘔吐物云々の注意書きだけはやめてほしいかな、とは思います。じゃあ、もう行かないかというと、そんなことはないです。おいしいお店はちょっとクセが強かったりするのは、よくあることです。また行きたいお店です。

著者
ヤムパパー

秩父・奥武蔵・奥多摩・伊豆諸島がホームグラウンドの低山ハイカー。動植物の写真を撮りながら歩くのが好き。日帰りメイン時々テント泊。著述家・翻訳家

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