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ザックのハーネスにカメラを取り付けて歩くならこれ:Ulanzi カメラホルスターの使用感

私はハイキング・登山にミラーレスを持っていくのですが、撮影が億劫にならない・シャッターチャンスを逃さないよう、常にカメラをストラップで首からかけたり、たすきがけにしていました。比較的小型の機材であればそれで問題ないのですが、少し険しい岩場などではやはりカメラが邪魔になることがあります。そこでカメラホルスターと呼ばれる製品を導入することにしました。

Ulanzi カメラホルスター

結論から言うと非常に満足しており、写真趣味のあるハイカーにはおすすめできます。しかし使用上の注意点もありますので、この記事では私が使っているUlanzi(ウランジ)の製品について、基本的な仕様と使ってみた感想を書いてみます。

Ulanzi カメラホルスターの仕様

購入したのはUlanziの製品。これを使うと、カメラをザックのショルダーハーネスに引っ掛けておけるようになります(写真下)。望遠ズームのような長いレンズでも下向きにしておけるので、首かけ・たすきがけの時よりも岩にヒットするリスクをかなり減らせます。

Ulanzi カメラホルスター

このUlanziカメラホルスターは2つパーツから成り立っています。片方はカメラ本体側に取り付けるクイックリリース・プレート。アルカスイスと呼ばれるシステムと互換性があり、このシステムに対応した三脚などにも装着できます。しかし機材が重いとネジが緩みがちなので、10円玉等の硬貨を常に持っておく必要があります(ここはプルタブ式の取っ手だとありがたいところ)。

Ulanzi カメラホルスター

ザック側に取り付けるパーツがこちら。2つのプレートでハーネスをサンドイッチし、3つのネジを締め込んでいって固定する仕組み。このザックはMILLET SAAS FEE 35+5で、ハーネスはかなり厚みがあるほうなのですが、問題なく装着できました(やや時間はかかります)。取り付ける位置(高さ)は試行錯誤する必要があります。高すぎるとスライドインがかなり難しくなります。

Ulanzi カメラホルスター

カメラをホルスターに固定したい時は、プレートを溝にあわせて差し込むだけです。片手でスチャッとハメられます。取り外したい時は、本体の片側にシルバーのボタンがあるので、それを押し込むとロックが解除される仕組みです。下の写真の左側はボタンを押す前、右が押している状態です。プレートにひっかかる突起(矢印で示したパーツ)の位置が変わっているのがわかりますね。

Ulanzi カメラホルスター

プレートがきちんと本体の溝に入れば、ロック機構があるのでカメラが落ちることはありません。しかし入れたつもりが実は入っていなかったという場合もあるので、カメラのストラップは保険として首にかけておいたほうが良いようには思います。慣れるとノールックでハメられますが、最初は目で確認しながら使ったほうが良いです。

長所と短所

Ulanziカメラホルスターは基本的に便利で、手放せないものになっています。集中して歩く・登る必要がある時、ストラップ使用時よりもカメラが邪魔にならないのは間違いないです。使い方も簡単で、カメラの固定力も不満はありません。ハーネスへの取り付け用ネジがやや固く、そしてゆるみやすい感じはありますが短所とまでは思いません(出発前に固定を確認すれば良いだけ)。

岩と岩のあいだの狭い道

岩と岩のあいだの狭い道を下る時も安心

しかし重いカメラ・レンズを使う場合、荷重が片方の肩にかかるので注意が必要です。肩こりする時があります。マイクロフォーサーズのような小型のミラーレスシステムと標準ズーム、単焦点レンズといった組み合わせであれば問題ないのですが、超望遠ズームなどを組み合わせると重さが気になる時はあります。重心が片方に寄るので、体幹バランスにも少し影響が出ます。

しかしそれは製品の品質とは関係がなく、カメラホルスター自体の特性でしょう。最近私はこのUlanziホルスターを2個使い、片方のハーネスには単焦点レンズ付きミラーレス、もう片方には超望遠ズーム付きミラーレスを装着し、少しだけ肩への荷重を平準化しています。

慣れや運用上の工夫も必要で、歩行中ずっとこのホルスターにカメラをひっかけておくのではなく、歩きやすい平地ならストラップで首からかけておいたり、たすきがけにしておいたほうがむしろ楽に感じる時もあります。岩場や急下降のような難所に差し掛かったら、肩に固定する。そういう臨機応変な使い方をすれば、やはり便利で良いものだと思います。

個人的にはこれなしでの撮影山行は、もうないですね。ネジまわりなどは改善されたら良いなとは思いますが、機能・役割としては期待通りのものでした。堅牢でしっかりした造りで、質感も良いです。

著者
ヤムパパー

秩父・奥武蔵・奥多摩・伊豆諸島がホームグラウンドの低山ハイカー。動植物の写真を撮りながら歩くのが好き。日帰りメイン時々テント泊。著述家・翻訳家

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