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エバニューの「FPmat 125」をタープ泊でグラウンドシート代わりに使ってみた【UL・モジュラー・ハードコアなマット】

4.5

エバニューの「FPmat 125 (EVERNEW FPmat125 EBA504 t5.0mm / firm)」を使うようになったので、感想を書いてみます。品番が「EBA504」で「t5.0mm / firm」は厚み(thickness)が5mm、firm=固め、という意味だと思います。横50cm・縦125cmで厚みは5mm、重さ200gという超ミニマルな架橋ポリエチレンフォーム素材のパッドです。

エバニュー(EVERNEW) FPmat125

エバニューは日本のブランド。軽量かつ「痒いところに手が届く」コスパの良いキャンプ製品を多く出しているイメージがあります。私は他に同社製の食器類も愛用しています。

どんな用途で使える?

EVERNEW FPmat125の用途としては、少なくとも3つ考えられるでしょう。

  1. ミニマルなスリーピングパッドとして。快適さよりも軽量さを優先させて、とりあえず地面のゴツゴツ感を消して少しでも底冷えを防げれば良い、短時間眠れれば良い、という上級者・ULハイカー向けのパッドとして使う。この上に寝袋を敷く
  2. フレームのないザックの背面に入れて、中の荷物が背中に当たっても痛くないようにする。また、そうしたフレームレスザックの形状を整える目的として使う
  3. 鋭利な石や突起でエアマットがパンクしないように、また濡れた地面の上にモノをとりあえず置く時のグラウンドシートとして使う

私は1と3の目的で導入してみました。他にも座布団にする、雨が降ってきたらかぶる、ストーブの風防にする、等々、アイデア次第でマルチに活用できそうです。

製品を観察してみよう

下は畳んだ状態。横幅が50cmあるので、目安としては40L以上のザックでないと縦には入らないでしょう。これを欠点と見る方もいるようですが、私が最近よく使っているOsprey Talon 44Lにはかなり良い感じに収納できます。日帰りハイクで使うには少し大きいかもしれないですね。

エバニュー(EVERNEW) FPmat125

下は、このパッドの「厚み感」が伝わるように頑張って撮ってみた拡大写真です。フカフカ感は皆無なのですが、十分な剛性があって丈夫かつ快適です。「剛性があって快適」と言うと矛盾しているように聞こえますが、イメージとしては日本の「畳」に近いと思います。

エバニュー(EVERNEW) FPmat125

下は東海汽船の大型客船・橘丸の二等和室に試しに敷いてみたところです。この時に思ったのは、この二等和室のフロアの硬さとこのパッドの硬さが同じくらいなので「ここにこれを敷いても全く意味がない!」ということでした。しかしこれは想定内で、この時、私は軽装備のソロタープ泊でグラウンドシート代わりに使うために持っていったのです。

エバニュー(EVERNEW) FPmat125

■ このマットを持って東京・伊豆諸島の三宅島の大久保浜キャンプ場に泊まりに行きました↓

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実際に使ってみた

下は三宅島の大久保浜キャンプ場にて。ここは整備されたキャンプ上で鋭利な石などはほとんどなかったため、エアマットをそのまま敷いてもパンクの心配はなかったのですが、雨でマットの下が濡れるのは好きではないのでグラウンドシートとしてこのエバニューパッドを使うことにしたのです(三宅島や八丈島は雨が多いのです)。

エバニュー(EVERNEW) FPmat125

この日はFPmat 125の上にFIELDOORの安い軽量エアマットを敷き、その上にSnugpakのジャングルバッグを置きました。その上にタープ。ほぼ野宿スタイルです。地面の上に敷くとさすがにクッションが効いて、断熱性もあると感じました。一泊程度なら単体でも十分行けると思いました(冬でないなら)。しかし私はそうしたハードコアな使い方をする予定はまだありません。

エバニュー(EVERNEW) FPmat125

縦が125cmなので、腰から上くらいの敷物になる感じですね。このままでも不満はないのですが、175cmくらいのバージョンもあればそれを選びたい方もいるかもしれないなと思いました。

濡れた地面の上にとりあえず荷物を置きたい時などにも、これをサッと広げるだけで物置きスペースになりますし、山行時の休憩にも良いと思いました(ただしザックの外側に装着するのは難しいサイズなので、そういう用途で使う時の出し入れには面倒かもしれません)。座布団代わりにもなるでしょう。

いずれにしてもストイックなミニマリストのための製品という感じですが、見た目から受ける印象以上にクッション性があり、良い仕事をしてくれるな、という印象です。値段も3000円前後で、お手頃です。私の用途であれば同じ目的のためにサーマレストのZライトソルを活用しても問題ないのですが、重さは半分でかつかさばらないので、行き先によって今後使う機会が増えそうです。

私はタープやフロアレステントのグラウンドシートとして主に使っていくことになると思います。厳冬期はZライトソルと併用すれば断熱性をさらに稼げそうですし、良い買い物をしたと思いました。モジュラーかつ、多用途に活用できます。なるほど人気があるのも納得、という感じです。

あ、短所を挙げておくと、Amazonのカスタマーレビューでも報告されていますが、静電気がすごいです(笑)。バチバチッときてビックリしました。それくらいです。

著者
ヤムパパー

秩父・奥武蔵・奥多摩・伊豆諸島がホームグラウンドの低山ハイカー。動植物の写真を撮りながら歩くのが好き。日帰りメイン時々テント泊。著述家・翻訳家

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