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SEA TO SUMMIT フォームコアピローはさすがにワンランク上の寝心地だった【悩んだ末に選んだサイズは…】

テント泊で使いはじめた「ちょっといい枕」の話題です。睡眠の質を上げてしっかり回復することが大事だ、と思うようになり、「軽量コンパクト」という属性をバッサリ犠牲にして導入してみました。SEA TO SUMMITの「フォームコアピロー」という製品のレギュラーサイズです。結論としては、やはりエアタイプよりよく眠れます。

Sea to Summit フォームコアピロー レギュラー

エアロウルトラライトとの重さ・サイズ比較

これまで私は主に同社の「エアロウルトラライト」のレギュラーサイズを使ってきたのです(写真下)。空気で膨らむエアロウルトラライトは実測で重さが59g(ポーチ込み)。新しく手に入れたフォームコアピローは実測221g。162g増、約3.4倍の重さになってしまいます。

Sea to Summit エアロウルトラライトピロー レギュラー

スペースもかなり取られてしまいます。下はエアロウルトラライトとフォームコアピローの、展開時のサイズ比較。この状態だと横も縦もはほぼ同じ長さなのですが…

Sea to Summit エアロウルトラライトピローとフォームコアピローのサイズ比較

収納時のコンパクトさでは、エアロウルトラライトの圧勝です。フォームコアピローはこのレギュラーサイズで巻いた時の横幅が約27cmあり、ザックに余裕がないと厳しいでしょう。

Sea to Summit エアロウルトラライトピローとフォームコアピローのサイズ比較

実際に使ってみた感想

しかし寝心地はフォームコアピローの圧勝です。表面もこちらは伝統的な座布団のような「しっとり感」があります。エアロウルトラライトは「ツルツル」とまでは行かないのですが、やや滑るのは間違いないです。

Sea to Summit フォームコアピロー レギュラー

展開直後は薄めなのですが、時間が経つにつれ結構太めになります。エアロウルトラライトは空気の量で厚みを調整できますが、フォームコアピローは調整できません。しかし頭〜首にかかる負荷が自然で違和感が少なく、家の枕で寝ている感覚にだいぶ近い。エアロウルトラライトは子供の頃、風邪をひいた時に使った「水まくら」のようなブヨブヨ感。こちらはしっかり沈む感じ。

Sea to Summit フォームコアピロー レギュラー

枕、というより「小さい座布団」みたいな雰囲気・弾力感があります。エアロウルトラライトは空気をいっぱい入れて厚みを出しすぎてしまうと逆に寝心地が悪いのですが、こちらは厚みがあっても不思議と快適です。

Sea to Summit フォームコアピロー レギュラー

収納時はクルクルと丸めてベルクロで留めるだけで、展開時はその時に使うベルクロを反転させると、枕の裏側に固定できます。

Sea to Summit フォームコアピロー レギュラー

このフラップの部分には、アイマスクや耳栓、イヤホンなどの小物も入れられるようになっています。しかしギュッと固定することを考えると、硬いものは入れないほうが良いように思いました。アイマスクや耳栓などは、私はすぐ取り出せるようトラベルポーチ的なものに入れています。人によってはこのポケットも重宝するかも。

Sea to Summit フォームコアピロー レギュラー

このフォームコアピロー、サイズはレギュラー・ラージ・デラックスの3種類があります。私の場合は「多少大きくても重くても、テント泊での睡眠の質を向上させる」ことが目的だったので、妥協せずにより大きいサイズのものも検討したのですが、スポーツ店で実物に触れてみたところ、悩んだ末にラージ以上は私の行動スタイルには大きすぎて携行が難しい、と判断しました。

ラージ以上は車載向き、あるいは1週間山にこもる、拠点を頻繁に変えない、という場合の運用ならありかな、と思いました。このフォームコアピローに限って言うと、私にとってはレギュラーが限界のサイズ(40〜50Lクラスのザックで運ぶ場合)。実物を見せて解説してくださった店員さんにお礼を言って、その場で購入してきました。

ULで体力セーブか 快眠による疲労回復か

結局は何を優先させるか、ということになるでしょう。たとえば1泊だけの山行・ハイキングで翌日はほぼほぼ帰るだけ、であれば、睡眠の質が落ちても軽量コンパクトなエアロウルトラライトで十分かもしれません。2日目も3日目も元気に行動したい、そのためにしっかり回復したい、ということであれば、162g重くなってもこのフォームコアピローを運ぶ意味はあるでしょう。

Sea to Summit フォームコアピロー レギュラー

もともと「枕なんか贅沢品だ」と思っていたのですが、齢を取ってきたせいもあるのか、睡眠が大事だなと思うようになってきました。若くて体力のある方は、ウェアをまるめて枕がわりに使ってください(枕なんか要らない人もいるかもしれない)。快適さと重さ・サイズはほぼ常に相反しますが、現在の私にとってこの枕は「ちょうどいい妥協点」になっています。

装備を軽くして体力をセーブするか。それとも多少重い装備になったとしても、快適に過ごすことで疲労回復を狙うか。行く場所によっても、日数によっても変わってきますね。最終的には複数製品の使い分けになってくるように思います(1つであらゆるケースに対応、というのは、理想的だけれどなかなか難しい)。

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